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【8月最新版】福祉施設で楽しむ!季節を感じるご当地グルメ行事食特集

【8月最新版】福祉施設で楽しむ!季節を感じるご当地グルメ行事食特集

はじめに|8月は「夏バテ対策」と「行事食」で元気をチャージ

食事は“元気の源”!だからこそ季節感と楽しさを

夏本番を迎える8月は、福祉施設の利用者にとって体力的にも精神的にも負担が大きい時期です。暑さで食欲が落ちる中でも、食事の時間が楽しみになるような工夫が求められます。そんなときこそ、ご当地グルメを取り入れた行事食が活躍します。全国各地の味を食卓に取り入れることで、季節感を演出しながら栄養バランスも整えられ、さらに会話やレクリエーションのきっかけにもつながります。本記事では、福祉施設でも実践しやすい8月にぴったりのご当地メニューと、行事食をもっと楽しくする演出アイデアをご紹介します。

相談支援専門員のフィールドレポート|利用者の“声”に学ぶ支援のかたち

“行事が楽しみ”——利用者の声が教えてくれたこと

日々、福祉施設の現場を訪問する中で、「食」が利用者の生活に与える影響の大きさを改めて実感しています。とくに季節の行事食は、普段あまり感情を表さない方が目を輝かせたり、昔の思い出を語ってくれたりと、想像以上に心を動かすきっかけになります。

今回の記事を執筆するきっかけとなったのは、ある就労継続支援B型事業所に通う利用者さんの一言。

「この事業所を通い続けているのは、行事の食事が美味しいから。作業中はなかなか他の人と話すのはむずかしいけど、行事なら話しやすい。もっと行事をやってほしい。」

それ以来、各施設での行事食の取り組みに注目してきました。面談時にも欠かさず聞いています。これは私の主観ですが、利用者さんのために行事を工夫している施設は、どこか笑顔が多い印象があります。利用者さんだけではなく、支援員の笑顔も多い。この記事では、現場で実際に見聞きした経験をもとに、8月にぴったりのご当地グルメや演出方法を紹介しています。ぜひ皆さんの施設でも、無理なくできる範囲で「季節の食のチカラ」を取り入れてみてください。

福祉施設にぴったり!8月におすすめのご当地グルメ5選

福祉施設にぴったり!8月におすすめのご当地グルメ5選
【宮崎県】冷や汁
【高知県】カツオの塩たたき
【香川県】小豆島そうめん(島の光)
【山梨県】おざら
【沖縄県】マンゴープリン

【宮崎県】冷や汁|ご飯にかける“飲むおかず”

宮崎の郷土料理「冷や汁」は、暑い季節にぴったりのさっぱりしたメニューです。冷たい味噌だしにきゅうりやみょうがを加え、焼き魚(アジやイワシ)をほぐして香ばしさと旨味をプラス。ご飯にかけてさらっと食べられるため、食欲がないときでも栄養補給がしやすく、脱水症予防にも効果的。施設では、食事の前に冷たいおしぼりを用意するなど、涼感を高める演出とあわせて提供すると満足度が高まります。

【山梨県】おざら|ほうとうを冷やしで楽しむ夏バージョン

「おざら」は、山梨の郷土料理「ほうとう」を夏向けにアレンジした冷やし麺です。もちもちとした太めの麺を冷水でしめて、甘辛いしょうゆベースのつけだれでいただきます。かぼちゃやナス、いんげんなどの夏野菜を添えることで、見た目も鮮やかになり栄養価もアップ。食事レクリエーションの一環として、具材の盛り付けを利用者と一緒に行うと、より楽しく食事ができます。

【高知県】カツオの塩たたき|薬味たっぷりで食欲増進

高知名物の「カツオの塩たたき」は、カツオの表面を香ばしく炙り、塩でシンプルに味付けする料理。たっぷりの薬味(玉ねぎ、にんにく、みょうが、大葉)と一緒に食べることで、香りと食感が食欲を引き立てます。提供時には、「カツオ一本釣り」や「皿鉢料理」など高知の食文化にまつわる豆知識を添えて紹介すると、利用者の関心も高まります。

【香川県】小豆島そうめん(島の光)|コシの強い手延べ麺

香川県の小豆島で作られる手延べそうめん「島の光」は、強いコシとつるっとしたのどごしが特徴。冷たいつゆでさっぱりといただけるほか、刻んだオクラ、トマト、すりごまなどのトッピングを加えると、ビタミンやミネラルも摂取できて栄養バランスもばっちりです。見た目も涼やかで、目から涼を感じられるメニューとして人気があります。

【沖縄県】マンゴープリン|南国の甘みとビタミンで元気補給

沖縄産の完熟マンゴーを使用したプリンは、夏のデザートとしてぴったり。果肉感を残したピューレで作ることで、濃厚ながら後味はさっぱり。マンゴーはビタミンAやCが豊富で、夏バテ防止や免疫力アップにも期待できます。ゼラチン量を調整すれば嚥下調整食にも対応可能なので、どの利用者にも楽しんでもらえるデザートとしておすすめです。

食レクに最適!“旅する食事”を演出する3つのポイント

クイズや豆知識の活用、地域解説で会話を広げる、BGMや装飾を工夫、演出効果で旅気分を演出、お品書き掲示、行事」の意味づけを強化
  1. ご当地クイズで会話を広げる
    料理の由来や地域にまつわるトリビアをクイズ形式で紹介することで、食事が知的レクリエーションに。正解・不正解で盛り上がるだけでなく、昔の思い出話を引き出すきっかけにもなります。
  2. BGM&写真で“旅気分”を演出
    ご当地ソングや民謡、観光地の写真を流すことで、非日常感を演出。画面付きデジタルフォトフレームやプロジェクターを活用すると、より臨場感が増します。
  3. 手書きお品書きで“五感”に働きかける
    メニュー表を手書きで作成し、イラストや食材の効能を記載すれば、視覚からの楽しさが倍増。利用者にとって「自分のために準備された」と感じられる配慮になります。

まとめ|8月の行事食は、涼とエネルギーを届けるチャンス

明日から取り入れたい“冷・香・彩”の工夫

8月は暑さで食欲が落ちがちですが、工夫次第で「食べたい」と思えるメニューを提供することができます。冷たい料理、香り高い薬味、彩り豊かな盛り付けを意識することで、食事の満足度はぐっと上がります。行事食を単なる特別メニューで終わらせず、「五感で楽しめる時間」にすることが、福祉施設における食の魅力を高めるカギです。今回ご紹介したメニューや演出アイデアを、ぜひ次の行事に活用してみてください。

シンパ、現場直送!福祉HACK
シンパ(@sinpa_fukushi)

この記事を書いた人

福祉の世界に飛び込んだのは、まったくの未経験から。それでも気づけば15年以上──就労継続支援B型・A型、就労移行支援を渡り歩き、職業指導員・生活支援員・管理者・サービス管理責任者を経て、いまは社会福祉法人で相談支援専門員として働いています。途中で社会福祉士資格も取得しました。

多様な立場で現場を見てきたぶん、「働きづらさ」や「支援の悩み」のリアルに共感できます。だからこそ、このブログでは “支援の質を高めながら、仕事をラクにおもしろくするヒント” をお届け中。ICTツールやちょっとした工夫で、明日の現場が少しでも軽くなる──そんなアイデアを発信しています。

趣味は若手お笑い芸人の追っかけ。無名の芸人さんが化けていく瞬間にワクワクするんです。福祉の現場にも、同じように輝く“原石”がたくさんいるはず。そんな人たちが自分らしく光る職場づくりを、一緒に考えていけたらうれしいです。

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